株式会社企業実務アシスト
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◎役員報酬損金不参入の制度
   平成19年4月以降開始事業年度から基準所得引き上げ
   
19年度税制改正大綱によりますと創設されたばかりの役員給与損金不算入
    の制度が見直されました。
    基準所得金額が800万円から
1600万円に引き上げられます。
    この手続き制度の複雑さはそのまま残ります。


     
○平成18年4月以降開始事業年度からの役員給与支給上の注意
   
ご承知のように役員給与の税務上の取扱がこれまで以上に厳格になって来ました。

  これまでは役員給与は決算に伴う株主総会での決議に基づき決定した給与は期首月
  にまで遡って適用することが出来ていましたが、
総会決議の月以降からの適用
  
しなければならなくなりました。

  (3月決算会社が19年5月決議した場合は、19年5月~20年4月に適用)
 

  又、
期中に役員給与(現在の税務上名称:定期同額給与)増額をすると利益調整と
  みなされて、増額部分については
損金不算入とされ、役員賞与(現在の税務上名称:
  
事前確定届出給与)としての取扱とされるのは、従来どおりです。
  

  さらに、これまでは売上減少等により役員給与を
期中に減額することは容認されて
  いましたが、今年度より債務超過になり経営が立ち行かなくなったと云う現実が
  ない限り、減額した給与をベースとして減額前の給与との差額を
損金不算入
  されることになりました。
  

  <例>3月決算会社
     5月末の株主総会で社長給与を100万円と決議し5月度から適用とした。
  ところが今期は売上が前年比50%にまで落ち込んだので、10月から60万円に減額
  することにした。


    これを税務当局は減額した60万円が本来の定期給与とみなし、100万円を増額分と
  判定します。
  
従って差額40万円×5か月(5月~9月)20万円が損金不算入とされます。
  

  これは大変厳しいですね。どうしてこうも立て続けに小規模企業へ課税強化を
  するのでしょうか・・・・・・・・

    このほかも勤務実態のない役員を厳密に洗い出し、支給額の相当部分又は全額を
  損金不算入にし始めていますので、出勤の事実や執務記録を残す必要があります


   平成18年4月以降開始事業年度から施行
                     (不明点は税務当局にご確認下さい)
  同族会社(同族関係者で株式の90%以上保有)で、業務に従事する役員の
  過半数が同族人で占めているところの特殊同族会社とされるオーナー社長には
  厳しい内容です。
  ★特殊支配同族会社判定   および共に該当
    オーナー役員グループが総役員中
      Ⅰ90%基準・・・・・・発行済株式数、議決権、株主数での判定
      Ⅱ50%基準・・・・・・常務従事役員数

  [特殊支配同族会社の常務に従事する役員とは]
   日常的継続的に経営に従事する役員であること。
   職務権限のない会計参与、監査役は除外、使用人としての立場が強い使用人
   兼務役員も除外、常勤の役員でも経営に関与していなければ除外
   みなし役員等でも経営に関与している立場の顧問相談役は含まれる

  該当決算期直前三年以内に開始した事業年度における下記所得の平均額
  が算定の基礎になります。


  基準所得調整金額の計算
   調整所得金額       
各事業年度単位計算
    =決算における課税所得金額+欠損金控除額+業務主宰役員給与 
    (要するに社長給与を支給しない場合の当期所得金額を云う、しかも
     繰越欠損金を控除する前の所得とされている・・・社長給与500万円
     課税所得400万円、欠損金控除100万円⇒調整所得1000万円)
    
    (当期欠損金額があっても社長給与が欠損金額よりも多ければ調整所得
     が発生・・・社長給与500万円、欠損金200万円⇒調整所得300万円)
   調整欠損金額       
各事業年度単位計算
    =決算における当期欠損金額-業務主宰役員給与
    (欠損金が社長給与よりも大きければ計算結果はマイナスとなるがこれを
     ゼロとする・・・社長給与500万円、欠損金600万円⇒調整所得0円)
   繰越欠損金額
    =基準期間以前の事業年度の繰越欠損金

  基準所得金額
  =(各事業年度の
の合計-各事業年度のの合計-以前の繰越欠損金C
   ×(12÷基準期間の月数)
・・・・・3年間平均
    <新設法人は初年度所得金額+社長給与=基準所得>
  
  1.基準所得が3年間平均で800万円超過した場合
  2.上記所得が3年間平均で800万円超3000万円以下の場合に、社長給与が
   その所得の半分以上を占める場合
  3.基準所得が3年間平均3000万円超の場合
      当期の社長の給与所得控除相当額が損金不参入とされます。

         繰越欠損控除額   課税所得   社長給与   調整所得
  前三期        0       500万円    600万円   1100万円 
  前二期        0      ▲700万円    600万円     0
  前一期       700万円     200万円    600万円   1500万円
  当  期        0       100万円    600万円 
         基準所得=2600万円÷3年=866万円となるので
         当期の社長給与600万円の給与所得控除174万円が
         損金不参入となる

  報酬額に対する給与所得控除額は以下のとおりです。
         報酬額          給与所得控除相当額
         360万円          126万円
         480万円          150万円
         600万円          174万円
         720万円          192万円
         840万円          204万円
        1200万円          230万円
        1500万円          245万円
        1800万円          260万円
     
   [複数の会社で業務主宰役員を兼務する場合の選択]
    個々の会社でそれぞれ損金不参入の計算をする
    他社の業務主宰役員給与額を合算したものを按分計算をする
    (按分計算が有利だが、合算対象給与額の事前届出が必要)

   [第三者に株式を保有させて適用を逃れようとするのは要注意]
    今回いきなりオーナーグループ外に11%以上の株式を保有させることは
    経済的合理的である旨の根拠説明が必要となるのでは・・・・・
    行為計算否認の場合もあるのでは・・・・
   [オーナー給与を分散させ基準所得を減額しようとするも要注意]   
    親や子や配偶者に給与を支給するようにして、オーナーそのものの給与を
    減額して基準所得を減らそうとした場合、
    支給額によっては親や子の勤務執務実態を説明する必要があるのでは・・・・
    又、同様に役員を増員したとしても常務に従事しているか否かが問われます
    結局は経営を支配しているのは実質オーナーたる社長ひとりなのですから

     (要するに同族会社のオーナー社長は企業としての課税ではなく
      個人事業主とみなして課税を強化したもの。これを回避するには
      中堅大企業並みの株式株主構成にするしかないのでは・・・・・・)
            

◎新会社法が平成18年5月から施行
   
  これまでの強行法規が撤廃され、定款である程度自由に会社のあり方を決めら
  れることになりました。
  自由になるので、他人に頼らず何もかも一人だけでであっても会社を設立運営
  出来ますし、資本金がいくらであろうと構いません、堂々と株式会社を名乗れます。
  但し、世間・取引先は甘くありません、一人会社で経営のチェック機能が働かない、
  本当に信用できるのだろうか、少ない資本金では体力がなさ過ぎる不安だとして、
  取引を制限したり、融資をしり込みしたりされたりする要素は大きくあります。
  それらを回避するため「会計参与」を選任したり「会計監査人」を設けて信用、安心
  を前面に出す仕組みも設計することも出来るようにもなりました。


 ポイントを大別すると以下のようになります。<詳細確認は行政当局又は専門資格者に要照会>
    (合資会社、合名会社及び大会社関係はここでは省略)

  1.株式会社であっても、株主、取締役1名(同一人)であっても設立可能
    (株式譲渡制限会社に限る、この場合は取締役会も設置不要)
  2.原則として有限会社はなくなり、株式会社に一本化される。
     (但し有限会社を名乗ることも可能)
  3.最低資本金制度の撤廃
  4.取締役・監査役の任期は最大10年に設定可能
  5.取締役会を書面持ち回り決議可能

  6..類似商号規制を撤廃(登記簿謄本の目的欄の記載も緩和)
    (但し世間に認知された有名企業店名を模することは不可)  

  少しばかりややこしい役員等の機関設計の基準
    (大会社と譲渡制限のない会社及び委員会設置等会社はここでは省略)

   *新役員「会計参与」 公認会計士又は税理士資格者のみ就任可、
     株主代表訴訟の対象となる

  1.取締役会を設置する場合には、監査役又は会計参与を置く
  2.会計監査人を置く場合には監査役を置く
  3.組合せ方式
    ①取締役1名            ②取締役1名+監査役1名 
    ③取締役1名+監査役1名+会計監査人
    ④取締役会+会計参与     ⑤取締役会+監査役  
    ⑥取締役会+監査役会     ⑦取締役会+監査役+会計監査人
    ⑧取締役会+監査役会+会計監査人

◎新会社法による登記申請について
    ここでは、詳細を記述すると結局どうするのかわからなくなりますので、
    経緯、解説等は省略し、小規模企業に関連する事項のみ提示します。
    確認会社に関しては省略します。<詳細確認は行政当局又は専門資格者に要照会>

  1.会社法施行による登記申請は原則として不要で、登記官が職権で処理します。

  2.既存株式会社が役員の任期を10年にする場合は、登記手続はなし、但し
    登記所が定款の変更を知る機会がないので、実務的には次回の役員変更
    登記の際に定款変更の議事録を作成添付することになります。
  3.上記の会社が役員の員数を減らす場合も、上記の登記申請時に定款変更の
    議事録に追加して申請書に添付することになります。但しすぐに員数変更や
    役員を交代させる場合には役員変更登記申請を施行日以降実施します。

  4.有限会社は施行日に自動的に株式会社として存続することになります。但し
    「特例有限会社」と云う取扱いとなり。商号中に「有限会社」の文字を含ま
    なければなりません。
  5.「特例有限会社」を通常の株式会社に移行させるには、定款変更による商号
    変更の決議をし、特例有限会社の解散の登記(登録免許税3万円)と株式会社
    の設立の登記(登録免許税3万円)をしなければなりません。合計6万円必要

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