おはようございます。
今朝(6月25日)の朝日新聞1面の大きな見出し。
「集団的自衛権 大筋で合意。公明、文言修正で妥協」。
事前から十分に予測していたことですが、現実に報道に触れると、やはり言い知れぬ
脱落感に襲われました。
記事には「平和を結党理念とする公明は当初、集団的自衛権の行使を認めることに慎
重だった。だが、連立を離れないと決断したことから、限定的な行使を条件に容認す
ることで妥協した」とあります。
私は「結局、政権のうまみを痛感しているので、政権離脱してまでも反対することは
ないだろう」と考えていたので、「やっぱりか、、、」との失望を拭えません。
同紙の社会面には、元防衛官僚の小池氏の談話が載っています。
「集団的自衛権の行使にひとたび道を開いたら、拡大を防ぐ手立てを失うことを自覚
するべきです。
日本に海外派兵を求める米国の声は次第にエスカレートし、近い将来、日本人が血を
流す時代が来ます。
自衛隊の志願者は激減しますから、徴兵制を敷かざるを得ないでしょう。
米国の要求は原則として断れません。
(略)
平和憲法は国の宝です。9条があったから、朝鮮戦争にも参戦しなくて済みました。
そう自覚したのが1990年。イラクのクウエート侵攻後、自衛隊を初めて海外出動させ
る国連平和協力法案が議論された時です。
このとき、「日本が世界の警察になっては駄目だ」と事務次官に直談判しました。
結局、廃案になりました。
3カ月後、当時の防衛庁長官に「廃案になって良かった。通っていればと思うと、いま
でもぞっとする」と耳打ちされました(以下略)」
日本時間の今朝5時から始まった、サッカーW杯の「日本対コロンビア」は、1対4で敗
れ、C組の最下位で予選敗退しました。
「自分達が未熟過ぎた、、、」(本田選手)「力不足を痛感しました」(岡崎選手)
など、力尽きてうなだれる各メンバーに、「御苦労さんでした」という慰めの言葉と
共に、同情を禁じ得ませんでした。
負けたから同情するのではありません。
戦前はマスコミが、「過去最強のチーム。予選突破は十分可能!」と異常なほどに騒
ぎ立て、そして国民もその気になって興奮したが、結果は1勝もできずに完敗の事態に。
メンバーが帰国してからも、マスコミは最後の稼ぎ時とばかりに、インタビューや敗
戦の原因探しで騒ぎ立てることでしょう。
この様な渦中にさらされる選手たちに、心から同情を禁じ得ないのです。
試合終了後、ある選手がポツリと感想を述べていました。
「我々は、大会に入る前から、実力に不安を抱いていた、、、、」と。
しかし、マスコミに扇動された国民に「♪勝ってくるぞと勇ましく、、、」と、国旗
を振られながら熱狂的に送りだされたら、、、、、。
先日、先週のエッセイ「集団的自衛権」に対する感想を何人かの方に聞きました。
私が意外に感じたのは、「やはり日本を取り巻く環境が不安定になっているから、
特に中国や韓国、北朝鮮からの脅威に対抗するには、集団的自衛権もやむを得ない」
という意見が少なくなかったこと。
「従来の個別的自衛権の強化と、日米安全保障条約による米国の支援があるのでは?」
と述べたのですが、私はあまり政治的な話は交わしたくないので「まあ、そういう見
方もあるよな」として締めていました。
時代は急変してきました。
そう痛感するこの頃。
「明日があるさ!」と楽観的に叫びたいのですが。
朝から重い話で失礼しました。
当分の間、この手の話はやめます。
それでは少し早いですが、よい週末を。