東井朝仁 随想録      
「良い週末を」     

4年前の寄稿(ラグビーW杯2019)  

  今回の文章は、今から4年前の2019年12月に、(一社)日本健康文化振興会が発行し
  た全国向けの機関紙「けんこうぶんか」から転載したエッセイです。
  4年前の東京の街には「4年に一度じゃない。一生に一度だ。
  ONCE IN A LIFETIME!」という熱い言葉が載ったポスターや電子掲示板が溢れていた。
  これは2019年9月から11月にかけて日本で開催された「第9回ラグビーワールドカ
  ップ」公式キャッチコピーだった。
  「一生に一度とは、なんて大袈裟な!」と感じた人もいただろう。
  無理もない。
  この4年に一度のラグビーW杯は、従来、「ティア1」の強豪国で開催されてきたが、テ
  ィア1以外の国で開催されるのは初めての試みだった。日本はティア2なのだ。
  その日本でW杯が開催される。まさにこのようなチャンスは二度とないだろう。例えティ
  ア1になろうが、そのグループには10か国以上の国があり、4年に一度の開催を狙って
  いる。だから今後、日本で再度開催される可能性は低く、開催されるとしても数十年後(?)
  かもしれないのだ。
  だから「4年に一度じゃない。一生に一度だ!」というコピーには、「またとない折角の
  機会を見逃すな」というラグビー・フアンに対する、いや全国民に対する狂おしいほどの
  訴えが込められていた。
  (注・ティアとは、ラグビーの強さ・伝統・実績(格)によってわけられる階級のことで、
  ティア1はその階級のうちて一番上の階級にあたり、大会前はイングランド・ニュージー
  ランド・オーストラリア・南アフリカなどの優勝経験国やフランス・ウエールズ・スコッ
  トランド・アルジェンチンなどの準優勝国などから構成されていた。
  ラグビーでは他に「世界ランキング」があり、これは国同士の勝敗で獲得したポイント数
  で順位が決まり、日本は現在、世界の参加国112か国中の12位。
  ちなみに、日本は2020年に強豪国グループ「ティア1」に認定された)

  昨日の出来事のように今も鮮明に思い出す、4年前の日本で熱闘を展開した「ラグビーW
  杯」。
  あれから4年が経ち、今秋は「ラグビーW杯2023」がフランスで開催され、前回同様、
  南アフリカの優勝で幕を閉じました。
  4年という歳月は早いものです。 思い出が切ないほどに感動的であればあるほど、それは
  ほんのちょっと前のことのように感じられてきます。
  その様な想い出が、あちらこちらに星のようにちりばめられてきた人生。
  その輝く星の一つを、下記のとおり語ってみました。
  ご笑覧ください。
  それでは良い週末を。