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東井悠友林

 〜 札幌人から見た
      札幌の意外なこと?
 〜

    札幌市水道局総務部部長職
   (石狩西部広域水道企業団次長)
           米 田 智 広
 
   
 東京から遠方ということもあって、東井悠友林の会合に、私は一度も出席できておりませんので、簡単に自己紹介からさせていただきます。
 私は札幌で生まれ、ほぼ札幌で育ち、仕事も札幌市役所に奉職(今年で30年)しております。人生の8割において札幌に在住しております。
 そんな道産子ブランドの私ですが、一度だけ北海道以外で暮らしていたことがあり、それは厚生省(当時)本省に派遣となった平成2年から4年にかけてです。厚生省生活衛生局で一緒に仕事をさせていただいたのが、東井さんとの最初の縁となります。ご本人の人柄に惹かれるとともに、東井さんには、いろいろなことを教えていただいた貴重な2年でありました。
 さて、この度の寄稿。人様に紹介できるようなエピソードにも乏しく…、考えた結果、札幌(北海道)の意外な一面、特に「冬」に関連した事柄について、私なりの視点で紹介したいと思います。皆様にとりまして、思いも寄らないことがひとつでもあればうれしいです。

「札幌の冬には3つのピークがある」
 冬至冬中冬初め、といいますが、この冬至は「光」のピークで、12月21日前後。「寒さ」のピークが1月下旬。大寒と立春の間。ここまでは全国共通です。こちらでは、もうひとつ、「雪」のピークがあり、2月20日頃がもっとも多く(平年値は100cmの積雪。ちなみに、ひと冬の累積の降雪量は計約6m)なります。さっぽろ雪まつりは、例年2月11日が最終日で、その翌日から雪像を壊し始めますが、これを見かけると雪融けの季節がもうすぐ、ということを感じます。

「梅の開花に季節を感じることはない」
 「梅は咲いたが…」ということには、まったく実感がありません。梅も桃も桜もゴールデンウィーク前後に一気に咲き始めます。ただ、花見はしますので、桜には季節感を感じます。当然、花見といえばジンギスカンです。

「雪融けそのものが春の到来」
 「根雪」と言われる、札幌に積雪のある期間は4ヶ月くらいほど。我々の感覚としては、「冬」=「雪」。からっ風も、寒いことと思いますが、我々にとって、雪がなければ、冬っぽくは感じられません。 「札幌人も、けっこう滑って転ぶ」
 つるつる路面には慣れているはずなのに、けっこう転んでいます。慣れていない冬の始めの頃は要注意です。場所としては、地下鉄などの出入り口や、横断歩道、もちろん酔っ払って歩く「すすきの」の路地はかなり危ないです。
 若い人は転んでも、わりとダメージが少ないものの、しだいに身体が硬く、骨がもろくなるのか、年齢が高くなるにつれ大怪我している人がけっこういます。骨折、靱帯損傷などなど。私の札幌市役所の知り合いで、救急車で搬送され、しばらく入院を余儀なくされた人も多く…この場ですぐに少なくとも5名の名前が思い浮かびます。

「神田川の歌詞にある、小さな石鹸カタカタの前に、洗い髪が凍ってバリバリ」
 真冬に入浴後、ドライヤーをかけずに厳寒の中、数分歩くと髪がバリバリに凍ります。自分の凍った髪、触ってみるとなかなか面白い感覚です。

「当然、暑いのは苦手。実は、寒いのも苦手」
 札幌の真夏日は平均で年間8日間ほど。平成15年など、1日も真夏日になりませんでした。故に、暑さに弱いのは推して知るべし、というところです。
 では、寒さに強い?いえいえ、そういうことはありません。冬はストーブ完備の室内でぬくぬくと過ごしますので、部屋の中が「うすら寒い」のはかなり苦手です。暖かな部屋で、ビールやアイスを堪能する。これは、北海道の冬の風物詩(東北も?)です。当然、地球環境に良くはないですけど…。

「札幌人はゴキブリを見ても、さほど驚かない」
 荷物などとともに津軽海峡を越え、昨今は温暖なビルなどに一部生息しているらしいとは聞いておりますが、私や知り合いの中で、北海道内でゴキブリを見かけたという人はおりません。
 ということで、札幌人が、東京などで不意に見かけても、ゴキブリとはすぐに認識できないことが多く、特に茶羽ゴキブリなどは、「こおろぎ」に似ているので、さほど驚きません(もちろん個人差はありますけど〜)。

以上、とりとめのない話で恐縮ですが、紹介させていただきました。このほかにも、全国的に見て、札幌人(北海道人)の特異(奇異)な部分がたくさんあります。興味のある方がおりましたら、またの機会に〜