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東井悠友林

加齢に抗う
     (アンチ・エイジング)

(公財)産業廃棄物処理事業振興財団総務部長
    (元厚生労働省成田検疫所次長)
        田 中 吉 之
 
 
 現在63歳。
 最近、体がおかしいのです。
 朝、地下鉄の階段を昇るのが大変。
 毎朝、職場のエレベーター前に到着すると、「はあ、はあ」と周りに恥ずかしいほどの息切れ。ここ1~2年の出来事です。
 振り返って思いを巡らせると、6年前の神戸勤務時代。 ごルフで130ヤードの谷越えのショートホール。 大きめのクラブでと思って8番アイアンを選択し、ナイスショット。ところがボールは谷底に。なんと届かなかったのです。愕然としました。
 それからは、そんなはずはないと目一杯クラブを振り回して、距離にこだわりました。結果、スコアはメタメタ。ゴルフはその繰り返しで暗黒の3年間(神戸勤務)になりました。
 平成25年の白井梨マラソン(10キロ)の時。
スタートから息苦しくて足が重く、経験したことの無いつらさでした。1キロを過ぎた辺りで沿道の人達の反応がなんか変なのです。振り向いてみるとなんと私が最後。びっくりです。あわててペースアップ(たいしたアップではないのですが。)、ゴールは408人中356位(一般男子50歳以上の部)。妻も一緒に出場したのですが、彼女の方が先にゴール。
僕がへろへろになって待ち合わせ場所に行くと、鳩が豆鉄砲を食らったような顔で驚いていました。
 平成28年の千葉マリンマラソン(ハーフ)の時。 15キロ地点で2時間オーバー、関門通過できずにあえなくバスに収容。愕然。

 最近、自宅周辺でのジョギングで、500メートルで苦しくて歩いてしまうことも。今は10キロの大会のみの参加です。やはり暗黒のマラソン人生が続いています。
 あまりのていたらくに、何度か病院で受診。切々と状況を訴えるも、ドクターは「特に悪いところは見あたらない。加齢ですな。」との所見。 先日、何度目かの訴えに、「一度詳しく調べてみますか。」と紹介状を書いてくれました。総合病院での造影剤による心臓血管系の各種検査。結果は異常なし。そこでも窮状を訴えました。すると、「ではトレッドミル検査をやりますか」と、日を改めて検査。上半身に電極を何カ所もつけ、ベルトコンベアーの上を走ります。スピードを上げ、傾斜を付け負荷を増していきます。10分ぐらい走りました。8月半ばのことです。したたる汗、症状が出るまで走るつもりでしたが全く出ません。検査は終了。先生の所見は「異常なし」。がっかりです。
 病院で「異常なし」と診断されてがっかりするのは変ですが、原因がわからないことにがっかりしたんです。
 もう、軽やかに一段飛ばしで階段を昇れないのか。5キロ、10キロを鼻歌交じりで走れないのか。沈む気持ちで数日後、いつもの犬の散歩中、道ばたに50段くらいの階段があったので、試しに犬と競争してみました。一段飛ばしで一気に駆け上がってみました。果たして何段目でだめになるのか。
 すると、あら不思議、上まで軽々と駆け上がれました。息もさほど切れていません。どうなっているんだろう。散歩から帰って、今度はジョギングに出てみました。息が切れません。軽やか(でもないんですが)に5キロ走破、一時的なものかも知れないと、翌週ジョギングをしましたが、またまた軽やかです。
 「なんだかわからないけどやったね。このままであってくれよ」と、今は祈る気持ちです。
 ゴルフの距離は落ちたままですが、これもいずれは回復したい。 加齢に抗して頑張りたい。
 そのために、 東京マラソンのエントリー12回。連続落選中ですが。ここ5年間は、落選してほっとしていました。でも今回は走れるという期待をもってエントリー。
 この9月25日、落選通知が来ました。