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東井悠友林

「バンコクへ移住」のココロ

   元サンライフ企画(株)編集部次長
        金 田 浩 志
 
 
今年(2018年)の9月20日で62歳。
「9月末日で退職して、半年ほど日本でのシングルライフを送った後、来年の春にタイのバンコクへ移住します。こちらの身が落ち着いたら、ぜひ遊びに来て下さい」といろいろな人に語っている毎日。
その理由を聞かれると、こんなことを、、、

Ⅰ 高齢になると、ほぼ持病となっている高血圧症の身には、日本の冬の寒さがほんとうにつらい。激しい寒暖の差もつらい。常に25度から30度の場所へ行くとカラダがすごく楽になる。

Ⅱ 若干の貯えと、年金だけのマイライフ。日本の1万円が3~4万円の価値がある国で、ちょっと豊かな気分になれる生活に憧れる。

Ⅲ 日本のタイ料理より数倍辛くても、ナムプラーで味が整えられていても、何気にパクチーが入っていてもメシは美味しい(アローイ)。そして、安い。早朝から深夜まで、料理店だけでなく、屋台、デパートのフードコートなどで何でも食べられる。日本料理は、日本と同じ価格だけどね。

Ⅳ 暑い昼間をやり過ごして、涼しい風が吹いてくる宵闇迫る屋外のバー。シンハービールとガイヤーン(焼き鳥)で迎える至福の時。

Ⅴ 市内の至る所にある荘厳な仏教寺院や回廊に居並ぶ黄金の仏像群(一番気に入っている寺院はワット・ベーンチャマホビット<大理石寺院>)は、何度訪れても飽きることがない。幾多の王朝が興亡を繰り返したアユタヤやスコータイなどの近隣の遺跡群の佇まいも素晴らしい。

Ⅵ 夥しい数の肉、野菜、魚、衣類、乾物。売り手と買い手の丁々発止のやりとり。そこへ行けば、いつも元気がもらえる活気溢れる市場も大好き。

Ⅶ スワンナプーム空港は、東南アジア諸国へのハブ空港。ラオス、ミャンマー、カンボジア、マレーシア、ベトナム、シンガポールなどLCC※を使えば1万円位で訪問できる。
年金生活者のバックパッカー、楽しむしかない。

Ⅷ メタボ対策で7年前から始めているボクシングの練習も、どこにでもあるジム(ムエタイと兼ねている)で続けられる。

Ⅸ タノン(大通り)の慢性的な渋滞に大気汚染、目がくらみそうになる昼間の暑さ、しつこく纏わりついてくる物売り、夜に活性化する野犬の群れ、そんな煩わしいことなど些細なことに思えるほど、バンコクには圧倒的な輝きがある。

さらに付言するならば、バンコクへ移住したい大きな理由のひとつに、タイの人々の魅力がある。両手を合わせて、とろけるような笑顔で「サワディーカップ(男性が用いるこんにちは)」「サワディーカー(女性が用いるこんにちは)」と挨拶されたら、ひとり寂しいココロがいつも癒される。

※LCC  ローコストキャリア(Low Cost Carrier)の略称。
効率的な運営により低価格の運賃で運航サービスを提供する航空会社。