観桜会を終えて
川 岸
高 眞(S35年卒)
今年4月4日、13年続いた清岸院の観桜会が終わった。この会の発端は今から20年以上も前、小林秀之先輩(昭和30年卒)を中心に英語会百周年の記念事業計画を拙宅で相談している頃まで遡る。
あるとき小生がこんな提案をした。
「このあたり、つまり虎ノ門、丸の内、大手町などで働いているOB・OGは2百人ぐらいいる。その人たちに声を掛けて、稲門会活性化のためにビール会をここでやったら」。
この話を人づてに聞いたのが泉雄治郎さん(昭和38年卒 当時キリンビール)である。彼は早速ビールの「試供品」を多量に私の所に送ってきた。この時すぐには実現しなかった幻のビール会が形を変えたのが平成16年に始まったこの観桜会である。メンバーは昭和36年以降卒業のOB・OGである。
1回だけのつもりだったこの観桜会も、余りにも楽しかったので、「来年も」と言うことになった。立食パーティーは2時間以上続くのだが、学生時代の思い出や、仏教の話など、話題はいくらでもあった。
そして、結果的には児玉さん(昭和37年卒)、志賀さん(昭和37年卒)、大渡さん(昭和38年卒)などの協力を得て毎年開催になった。
10年目になった時、この会を一人で切り回してくれていた泉さんも私も大分くたびれてきた。このとき救いの神のように名乗りを上げてくれたのが、
田中久男さん(昭和40年卒)である。これ幸いとばかり好意に甘んじてあと3年続けることにした。
田中さんは前後の学生の会員の協力を得て、この会を運営してくれた。
そして今年の春、めでたく予定の3年目を迎えたのである。思い返せば夢のような観桜会だった。
特にアトラクションとして琵琶を弾きながら語る「平家物語敦盛の段」を2階の書院で聴いた時は鳥肌の立つ思いがした。終わりに参加されたすべての方々にお礼を申し上げるとともに、このような良い縁に恵まれたことを心から感謝している。
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